スクリーンショットの加工


ルームグッズとして撮影ブースが実装され、加工の手間が大きく軽減された。昔は一枚一枚手で切り取っていた物だが、これを上手く使うと、使用するソフトにもよるが、非常に簡単に切り抜きが行える。動画に用いる場合は少々面倒であるが、今回は静止画の加工に関して解説する。

使用ソフトは画像編集ソフトとしては一般的な「フォトショップ」を使用する。



撮影の際はカメラを上手く調整して、使用する部分には最低限マスク(今回の背景で言う緑色の部分)がかかるようにしよう。斜めからの撮影等でマイルームが写り込んでも気にしない。マグがキャラに被る場合は外しておこう。マグ外すと武器が取れちゃう!って場合は後から緑で塗りつぶす、マグだけ手作業で切り取るなどの処理が必要になる。


普段「インターフェイスあり」の状態でSS撮影している場合でも「Ctrl」キーを一緒に「PrintScreen」キーを押せばインターフェイス無しのSSが撮影できる。


下処理として画像を切り取る。(トリミング)右下の権利表記や、写り込んだマイルームの一部をカットする目的だ。四角く収まらない場合は、スポイトで緑色を吸い上げて同じ色で塗りつぶしてもいい。要は、切り取る部分と残す部分を明確にする事だ。


「選択範囲」の項目から「色域指定」の項目を選択。緑色の部分を選択すれば自動的に背景部分と同色の範囲を選択してくれる。見れば分かるが、この背景紙は光源の影響を受け完全な単色ではない。影が映り込む事もあるので設置場所にも注意だ。「許容範囲」を高めに設定する事で多少の色ムラは解決できる。今回はマックスに指定しているが、緑っぽい服を着ている場合は調整が必要になる。そういう意味でもこのルームグッズは背景の色を変更できるギミックが欲しかった。

これで「緑の部分」だけが「選択」されているので、後は「Delete」キーを押せば「緑の部分」は綺麗に消えてなくなるって寸法さ!


しかし、それでは不十分。範囲選択からの削除のみでは輪郭に緑色が残ってしまう。これはアンチエイリアスによる「ぼかし」の影響で色の境界部分は背景と色が合成され、ディザ(ギザギザをごまかす為に加えられる意図的なノイズ)が目立ってしまう。背景が白ければ然程気にならないが、黒背景だとご覧の通り、あちこちにクロマキーの粗が目立つ。俗にいう「貧乏クロマキー」と呼ばれる現象だ。


対応策としては「選択範囲の反転」。これで選択されていた範囲が「背景」から「キャラクター」に入れ替わる。バージョンによってはこの後の作業である「境界線の調整」の項目がないが、その場合は「選択範囲の拡張」の項目から「選択範囲」を「内側」に縮小する事でディザの影響を抑えられる。「手動で切る」場合も気持ち「内側」を削るのはこの為だ。


被写体の状況でも最適な設定が異なるが、この「調整項目」の設定次第で「不要なカラー」を随分と軽減する事が可能だ。気持ち程度「エッジの調整」で「滑らかに」の値を入れておくと見栄えも良くなるが、やり過ぎると文字通り「丸くなってしまう」ので調整にはある程度の試行錯誤は必要だ。出力先は新規レイヤーにしておくと後がラク。そして「ベスト」な調整ができたら「設定の保存」にはチェックを入れておこう。次に「切る」時の手間が大幅に軽減される。


こちらが「調整前」と「調整後」の比較。幾分はマシになったのが分かると思うが、まだ少し改善の余地はありそうだ。弱点として「半透明」なフォトン的なエフェクトが絡むと色が混ざるのでこの手法は使えない。その場合は完全に色の混ざった部分をざっくりと切り取り、後から「手書き」でレタッチする必要がある。


そしてもう一つの弱点として「マイルーム」でしか使えない以上「抜刀状態」でのクロマキー撮影は不可能である。この場合は「気合」で切り抜くしか無い。特にフォトンアーツなどの半透明なエフェクトが背景と重なると、エフェクト自体を手書きする必要もあり、とても素人にオススメできるような加工技術と労力ではない。せっかくマイルームがAとBに分かれているのだから、一方では「抜刀可能」な仕様にしてもらいたいのが本音だ。

・描写設定


ゲーム内でオンオフ可能な機能の中には「クロマキー」と相性の悪い物も存在する。ブルーム処理という項目は「オフ」の方が綺麗に「抜ける」


そもそも「ブルーム処理」とはなんぞや?と言う話になると「ブルーム効果」とはグラフィックの明るい部分を滲ませてじわっとさせる画像処理のこと。じわっとさせられると「境界」が曖昧になり、見た目的には「綺麗に」見えるが、クロマキーで綺麗に「抜く」場合には色が混ざり合うのはNG。そもそも「抜く」行為自体が「画像処理」の準備であり、ブルーム処理の機能はフォトショップにも搭載されているので「後で乗せれば良い」という事になる。境界を明確にする事でジャギー(輪郭のギザギザ)が目立つようになるが、上で紹介した機能の中の「滑らかに」の項目で補完できる。


抜いた後の結果を見ればこの通り。背景のグリーンと被写体の境界を馴染ませるために被写体側にグリーンが映り込む形となり「不要なカラー」が混入する。もちろんこれは背景が緑単色という特殊な環境かつ、クロマキー処理前提で「マイナス要因」となるという話で、通常の背景付きのSS撮影の際にはONで問題ないし、むしろオフだとジャギーが目立つようにもなる。幸いゲーム内のオプションで切り替えられる項目なので「必要に応じて」オフにすると作業が捗る。


ブースの設置場所によっては「窓」からの光源の影響を受けて「影」が落ちるので注意。


グッズ自体に「遮光効果」あるので光源を一定にするなら、ひっくり返して窓に背を向ければいい。


設定6で実装された「周辺遮光」という機能。左がONで右がOFFだ。周辺のみへの効果なので被写体が中央にいれば、この程度の色調誤差はクロマキー上は問題ない。


ただし、アップでの撮影になると被写体に影を落とす事になるので場合によってはこれもオフにした方が良いケースもある。

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