ウォーズマン理論


ようこそ新人アークスおよびに転職をお考えのアークス諸君。諸君らの職業はアークスであるが、その業務は多岐に及ぶ。業務の内容は「クラス」によって大きく異る。現在8つのクラスが存在し、EP4から追加される「サモナー」を加えて「業務」は9つになる。

それに加え「サブクラス」としてもう一つの業務を兼任できる。つまり9つのメインクラスに対して8つのサブクラス、組み合わせは「72通り」。さらに「スキルツリー制」を採用している弊社においては各クラスのスキル選択によっても大きく個性を発揮して貰える事だろう。

組み合わせはまさに無限大ッ!
戦場はアートオブファイティング!
君だけのオリジナルキャラを作り出せっ!



サー!ノーッサー!

お怒りの軍曹に関する解説は後に回すとして、ここで少しばかり「古典」のおさらい。
諸君らは「ウォーズマン理論」という物をご存知だろうか?


古典作品「キン肉マン」における名エピソードの一つ、ウォーズマンVSバッファローマン戦。

ドラゴンボールで言う所の「戦闘力」に値する「超人強度」は100万対1000万。その戦力差10倍。普通に考えて勝負にならない相手だ。そんな強敵を打ち破る為に機械超人ウォーズマンの優れた頭脳がが導き出した答え。

それが「ウォーズマン理論」である。



ンな訳ねぇだろ!と普通は考えるが、これがまかり通る漫画であり、実際にウォーズマンの瞬間最大超人強度は「理論通り」1200万パワーに達し、強敵バッファローマンの超人強度を上回った。


当然ながらソレが成立するのであれば相手も同様であり、無残にも返り討ちとなった。

この「ウォーズマン理論」を筆頭に様々な「トンデモ論」がその場のノリで生み出され、主人公の生い立ちすら、後から整合性を欠く設定が加えられたりと、原作者「ゆでたまご」の名から「ゆで理論」などとも呼ばれ、長らく「嘲笑の的」として用いられるアホ理論であった。

しかし近年に入り、「キャラクターのレベル」×「最強武器」×「補助魔法」×「攻撃スキル」×「課金要素」×「ネットカフェ特典」と「乗算に次ぐ乗算」により「ウォーズマン理論」は現在では一般的な物となっている。

本作PSO2でもこの理論は顕著に現れ「倍率ゲー」とも呼ばれる事もある。

主な基礎倍率はクラススキルによる「乗算系」に属するスキルの総合倍率である。つまり同じ攻撃力のキャラであってもクラス構成によっては「最終的なダメージ」に大きな差がでる事になる。
EP4各クラス平常倍率

サモナー用サブクラス倍率

メイン専用のスキルもあり、クラス構成によっても倍率が異なってくる。特定の条件下で発動する物は極力省いた「最低限」の倍率表であり、ガンナーなどは下準備こそ大変だが瞬間的に爆発的な倍率が加算されるクラスも存在する。ファイターのリミットブレイクも、単品での倍率は1.2倍と低めだが、付随する関連スキルを全て抑えることで、ベース値であるパラメーターの底上げとPP回収効率の向上も加わり、額面以上の効果を有する。

また新クラス「サモナー」は仕様が既存クラスと大きく異る為に、サモナー用のサブとなると倍率が大きく異るクラスも多いので、サモナー用は別途用意した。

初心者にありがちな選択肢として「スキルとかどれ取ればいいか分からない」とポイントを温存してしまうケースである。ゲームに慣れてから・・・とスキルを一切取得せずにいたと仮定し、乗算系スキルをしっかり抑えた構成に「ウォーズマン理論」を適応する。

・近接クラス ハンターの場合

ハンタースキルの適応で2.02倍ッ!
サブファイターのスキルで更に1.73倍!
武器潜在能力によって1.2倍!
ウェポンブーストの適応で更に1.1倍!

与えるダメージは4.6倍だ!

つまり「同じ攻撃力」を有しているキャラクター同士であっても「クラス構成」「スキル構成」「武器の収集数」によって最終的な「倍率」が大きく異なり、与えるダメージに大きな差が出る事になる。この理屈の成立によって本来自由な構成を思い悩む「ツリー」というスキルシステムも「テンプレ構成」以外は実用外と見なされる事も多い。またクラスボーナスの適応もあり、メインとサブしかカンストしていない人と、全クラスカンストしている場合では、そもそも素の攻撃力が違ってくる。


真面目な話、「火力至上主義」が一般化しており、「火力を出す事」でしか貢献できないクエストも多い。「業務は敵を殺すこと」この1つとなる。例外的に「火を消す」業務や「石を拾う」業務も含まれるが、基本的には「火力」が求められる。この作業の効率化の為の細かな業務分けとしては、「火力を出す」「火力を底上げする」この二択。

「火力を出す」の部分は単純に強くなる事だ。可能な限り「ウォーズマン理論」を適応し「倍率」を高める事が一番の近道となる。

「火力を底上げする」の部分は上記「ウィークバレット」を用いるレンジャースキルや補助テクニックに長けるテクターの「シフタ」「ザンバース」という事になる。ゴリ押しを後押しする意味でも「回復役」も一応火力貢献に繋がると言えるが、そもそも最前列の近接職が勝手に自動回復するゲームなので「ヒーラー」の役割は薄い。同様にヘイト管理に瞬発力が無い為に一般的なオンラインゲームにおける「タンカー」の役割も非常に薄い。

EP4適応後は9×8で72通りの組み合わせが存在し、ツリーの構成によって「育成」の方向性は無数に存在する。この点は事実であるが、実際問題「ウォーズマン理論」の適応により、クラス別の最適なサブクラスは限られる。

実質「機能する」組み合わせはメインクラスに対してサブクラスの選択肢は1~2種類。多くて3程度と、全体構成の8割近い構成が「息をしていない」。

つまり「近接職」のサブには同じ「近接職」を適応するのが「鉄板構成」と呼ばれ、ソレ以外の構成は「奇行種」「変態」「レベリング寄生」などとマルチプレイにおいては散々な扱いを受ける。

これも「火力を出す事でしか貢献できない」というゲーム性ゆえ、構成上「ウォーズマン理論」が適応されない構成は「低火力」であり「役立たず」のレッテルを貼られる風潮は根強い。


打撃も強くて魔法も使えるって素敵じゃね?と「魔法剣士」に憧れるプレイヤーは多いが、オンラインゲームにおいて、そのような「汎用最強クラス」俗にいう「勇者様」の存在は許されない。

本作に限らずオンラインゲームにおける「複合職」は一般的なRPGの「勇者」には程遠く、中途半端、器用貧乏の代名詞として「サマルトリアの王子」と呼ばれる事も多い。

「火力が低い」=「低評価」

この公式はあくまで「マルチプレイ」における一般的な見解であり、ソロプレイにおいて「ロマン」を求めるプレイもRPGとしては正しい選択であるとも言える。火力を犠牲に汎用性を得る事は可能で、火力は出ないが「ソロ」では安定する構成なども多い。

また汎用性の高さからも「魅せるプレイ」には適しており、動画投稿サイトなどであれば「鉄板構成」から離れれば離れる程、その磨かれた妙技は「変態」として高く評価される。

通常のミッションに対して言えば、現状のパワーバランス的にはユーザー側が圧倒的に強い状態となっているので、「火力」という意味では通常ありえない「貧弱」構成であっても、タイムアタック程度の雑魚が相手ならば「確殺ライン」の火力を得る事は可能で、通常ありえないような構成のキャラが「タイムアタック」では最速記録を有しているという例もある。

当ブログでも「鉄板構成」のキャラは維持しつつ、「変態道」を極める為に様々な構成の「ロマン」を追い求めている。複合職でしか成し得ない巧妙かつ奇抜なコンボを極めるのは長く険しい道程であるにも関わらず得られる見返りは労力に見合う物ではない。

またその変態的な妙技も「野良」でそれを披露する機会は無いし、それが正当に評価される事もない。「火力貢献」のみが求められる土壌である以上、最適解は「一番強い構成で一番強い技をひたすら連打する事」となり、複合職の技巧派は、むしろ邪魔者扱いで「晒し」の対象になりかねない行為でもある。

ハンタースキル「オートメイトハーフライン」および「マッシブハンター」の存在が大きく、「食らっても平気」「食らっても吹っ飛ばない」となれば敵の攻撃を避ける必要もなく覚える必要もない。攻撃が中断されてしまう「スタン」にだけ気を付けて、後は単純にボスと交互に殴り合う「ゴリ押し」がダメージ効率としては最適解として存在するのはアクションがウリのゲームとしては大きな癌の一つだ。



どれだけ技術を磨こうと、装備の更新に何億メセタ注ぎ込もうと、適当装備の鉄板構成に勝てる火力は得られない。これが複合職の現実であり「倍率ゲー」「ゴリ押し最強」と揶揄される所以でもあり「ウォーズマン理論」という高い壁のもたらす現実である。


独断と偏見に満ちた「食合せ表」縦軸をメインクラスとして横軸をサブクラスとして見て欲しい。

◎が鉄板構成 ◯は多少火力を落として汎用性を得る構成、 △は一部特殊な用途で使うかもしれない構成。ブレイバーのサブレンジャーは、あくまで「弓を主体にしたケース」での鉄板構成であり、カタナメインや、両立派はハンターの方が相性はいい。

Teにおいては「殴り」「テク」双方中途半端かつ、「殴りテクター」「賢者スタイル」双方が一長一短な上、メインとなる補助の効果にはサブクラスが影響しないという部分なので鉄板構成不在となった。TeRaなどは「奴隷役」を一人で兼任するケースや、移動を急ぎたいTAなどでは光る。

サモナーに関しては単純倍率ならファイターであるが、ブレイバーの利便性も同等かと思われる。レベリングのみと考えればフォースで全クラス用のタリスでペットに一切触れないというのもクラスボーナスを得る為の「レベリング作業」としては効率がいい。

サブバウンサーはスタンスの制約面が厳しく倍率も控えめなので一部の特殊な用途に用いられる事が多い。

またファイターもメインクラス専用のスキルの効果が非常に重要なクラスでも有り、他職のサブには向かない。ハンターのサブはファイターで安定だが、これは他よりマシという「消去法」でファイターが浮上した結果である。

逆に言えば「リミットブレイク」の効果が大きく、双剣やカタナの運用においては本職を上回る事例も存在する。一昔前であれば「弓」もレンジャーの方が上手く扱えていた。

EP2までは「永遠のサブクラス」と呼ばれていたハンターは今でもサブクラスとして圧倒的な安定性を誇る。空白は推奨しない構成ではあるが「特定の条件下」のみで輝くような特殊事例も稀に含まれる。特にサブレンジャーなどは「欠員埋め」という意味であれば「WB奴隷」に徹することでメインは何でも良くなる。

中でもブレイバーとバウンサーの構成は「✕」付けようかと思うほどに「ウォーズマン理論的」には弱者に当たる構成の上、制約も大きい。

しかし火力を犠牲にし、変態道を邁進し、孤高の存在を目指すストイックなプレイ。そういった行為を当ブログでは高く評価する。


でも、やるならソロか理解ある身内だけで鍵かけて遊んでろよ。と言うのも本音である。しかし、その「真逆」の理屈もまた「まかり通る」。

いくら晒されようと、ブラックリストに入れられようと「野良のマルチ」においては、その侵入を阻むことも蹴ることも出来ない。これはゲームの仕様上の問題であり、「野良」には何がいても文句は言えない。やる気のある技巧派の変態ならまだしも、完全な棒立ち寄生すら排除する事ができないので「効率プレイしたいならソッチが鍵かけて身内12人で固まってろ」と言うのも「正論」であるし、むしろ、ソッチの方がノーリスクで効率的である。

「作業」であれば「効率化」するのが必定であるが「娯楽」であるなら「楽しむ」事が最重要である。オンラインゲームはオフラインのそれに比べ「作業的」な行為が占める割合が高くなる傾向も強く「効率」を求めるプレイヤーが多いのも事実である。

そういう意味でもロマンを追う場合も「作業用」の鉄板構成と「娯楽」の変態構成を使い分ける必要があるとも言える。

もちろん「楽しみ方」は人それぞれで、ひたすらに「作業効率」を突き詰め「結果を出す」事に楽しみを見出すプレイもアリだし、それもまたストイックで変態的であるとも言える。

「人と同じじゃ面白くない」と天邪鬼的思考から変態道を邁進するのも自由だ。しかし人類史の歴史を紐解いても「価値観による対立」は永遠に平行線を辿り、双方が交わる事はない。

様々な理由から「ゲームとして破綻」している部分も多く、そもそも「戦うゲームじゃねえし」と言う見解も多い。「強い弱い」は度外視し、「嫁に似合うか否か」を価値基準とするプレイヤーも多い。「嫁を愛でるゲームだし」「アバター着せ替えチャットツールでしょ?」と、ゲームをゲームとして楽しもとする方が少数派なのではないかと思える事も多い。

様々な層と複数の需要が同時に存在し、それらの方向性と相違点に対し潤滑な「住み分け」がシステムとして用意されてない以上、「志を同じくする同志」を見つける事が、本タイトルを楽しむ上での最初にして最大の難関であると言える。

長くなったが要約すると、このゲームにおける「職業」は3つ。

・ゲーマー
・変態
・丘サーファー

独断と偏見に満ちた記事ではあるが「大体あってる」とは思う。

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